自分の常識を疑ってみることの大切さ。

ブルゴーニュは好きだけど、ガメイの混ざるパストゥグランはちょっと苦手、そういう方も時々おられますよね。


試飲の度にいろいろと頭を駆け巡ることがあるのですが、ガメイが混ざっていることが悪いわけではないのだと思うのです。


異なる二つの品種、ピノ ノワールの良さとガメイの良さ、を上手く引き出し、ピノ単品種でもない、ガメイ単品種でもない、独特の旨みをブレンドによって表現できているか否か、だけの問題だと感じます。


つまり生産者の思いを私たちがどう感じるかが全てです。


例えば、偉大なエマニュエル ルジェの作るパストゥグランに、他にはない特別なものを感じるのだとすれば、おそらくこういう理由だろうと思います。


知らず知らずのうちに、私たちの意識の中では「これこそが正解だ」というような常識化された何かが生まれて、その小さな小さな器の中から身動きが取れなくなってしまっている原因は、実はそのような思い込みにあった、なんて話がよくあります。


ワインにも全く同様のことがいえそうです。

天候の不安定さも魅力の一つ。

それと非常に似た、唯一無二のブレンドにより表現された旨味、それを表現しているのが、このガニャール ドラグランジュのパストゥグラン。


2020年や2022年には太陽の恵みが感じられ、ブルゴーニュ愛好家の誰もが理想とするバランスを持ち合わせている、完成度の非常に高いワインです。


この年、パストゥグランがこのレベルですから、彼らの上位クラスのワインの素晴らしさも想像に容易いと思います。


2021年は雨の多い年で、その影響もあり、味わいは全体的に薄味で、繊細。まるでガラス細工のような印象です。


悪い作柄のワインに屁理屈を付け加えただけに思えるかもしれませんが、この芸術的な繊細さを表現できる年、葡萄の作柄のみをみれば不運な年ですが、それだって神様が私たちに授けてくださった大切な贈り物です。


ブルゴーニュ パストゥグランとは、いずれにしても早い段階で消費する目的のワインですから、その収穫年に、どのような味わいのワインに仕上げたいのか、といった生産者の意図が一番明確にわかるワインのように思います。


芸術家が作品を通じて自分たちの表現を世に問うようなものでしょう。


また天候ごと、また畑ごとのちがい、誤解を恐れずいえば、そのような不安定さこそ、実は何にも代え難い価値です。


目に入るものは何も変えず、目に見えないもの、言葉では表現できにくいものが変わった。

ここ数年のガニャール ドラグランジュのワインは、私自身、何十年という間、お取り扱いさせていただいておりましたが、今までに経験がないほど驚きの連続です。


お孫さんに代替わりしたことが最大の要因でしょう。


どんどん繊細になっていき、どんどん旨味重視の表現に変化していき、試飲するのが楽しみな生産者の一つになりました。


2020年と2021年。


この二つのヴィンテージの比較はとても興味深いです。


全く、全く違います。


でも、どちらもとっても、とっても美味しいです。


個人的には2021年をより好むのですが、そのあたりの好みには個人差があるとは思います。


いずれにしても、ラベルは昔のままです。


でも、目に見えないもの、そして言葉ではとても表現しきれないものは、まったく変わりました。


私たちに大切なのは、目に見えないものを感じ取る力だ、こういうワインを飲むと強くそう思うのです。


そんな私たちも自然の一部です。



ガニャール ドラグランジュ GAGNARD-DELAGRANGE

ガニャール ドラグランジュ/2020 ブルゴーニュ パストゥグラン(フランス ブルゴーニュ 赤)

販売価格
4,400円(税込み)
在庫
1
メーカー
GAGNARD-DELAGRANGE
便種
宅急便冷蔵
年齢制限
20歳 ~
注文手続き画面にて、生年月日を入力いただきます。
 タイプ     赤ワイン
 容量      750ml
 生産者       ガニャール ドラグランジュ
 生産地     フランス ブルゴーニュ
 品種      ガメイ ピノ ノワール
 栓       コルク
 輸入元     株式会社フィネス


商品詳細

BOURGOGNE PASSETOUTGRAIN

ブルゴーニュ パストゥグラン

ピノ ノワール種1/3、ガメ種2/3。畑はシャサーニュ モンラッシェ村のヴィラージュ区画との境界に位置する「Les Farges(レ ファルジュ)」という区画にあり、粘土質土壌で葡萄は1974年に植えられました。親族のフォンテーヌ ガニャール家のステンレスタンクでアルコール醗酵をさせた後、ガニャール ドラグランジェ家のカーヴで旧樽のみで熟成させます。畑の区画、品種の割合等違いはありますが、フォンテーヌ ガニャール家のパストゥグランよりも色調が濃く、チャーミングながらもしっかりとした果実味と酸味、塩味を感じられて飲みごたえがあります。

株式会社フィネス資料

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